Ⅰ列王記4:28~31(2023/08/07)
【4:28】
『彼らはまた、引き馬や早馬のために、それぞれ割り当てに従って、馬のいる所に大麦とわらを持って来た。』
12人の守護たちは、国家の馬が養われるためにも、家畜用の食糧を持って来ました。『引き馬』とは『戦車用の馬』(Ⅰ列王記4章26節)であり、『早馬』とは高速連絡用の馬であり、現代で言えばヘリコプターがこれに相当するかもしれません。これらの食糧も、12人の守護たちが、それぞれ当番月に担当者として持って来たかもしれません。しかし、こちらのほうは王家用の食糧とは異なり、違った納め方がされていた可能性もあります。また、これらの馬に与える食料がどれぐらいだったか私たちには分かりません。ただその総量が非常に多かっただろうことは間違いありません。この『馬のいる所』とは『馬屋』(Ⅰ列王記4章26節)だったでしょう。
【4:29~31】
『神は、ソロモンに非常に豊かな知恵と英知と、海辺の砂浜のように広い心とを与えられた。それでソロモンの知恵は、東のすべての人々の知恵と、エジプト人のすべての知恵とにまさっていた。彼は、すべての人、すなわち、エズラフ人エタンや、ヘマンや、カルコルや、マホルの子ダルダよりも知恵があった。それで、彼の名声は周辺のすべての国々に広がった。』
神は、ソロモンに『非常に豊かな知恵と英知』とを、御恵みにより与えられました。これはソロモンが多くの民衆を正しく統治できるよう神に願い求めたからです。というのも、知恵があれば、その知恵により自ずとどう統治すればいいか分かるからです。また知恵があれば人々はその人に自然と従うものだからです。それはその人が自分より賢い判断をするに違いないだろうと認めているからなのです。ここで書かれている『知恵と英知』とは、それぞれ少し異なった意味であると考えられます。『知恵』とは賢く考える精神の能力を全体的に意味する言葉であり、『英知』とは効果や実効性に重きを置いた意味の知恵であると思われます。ソロモンに与えられたのは『神の知恵』(Ⅰ列王記3:28)でした。それゆえ、ソロモンは最も知恵ある者とされました。『東のすべての人々』と書かれているのは、バビロンやインドの地方、また中国も含んでいるはずです。ソロモンの知恵は『エジプト人のすべての知恵』を合わせても敵いませんでした。31節目で書かれているのは、当時の有名な知者たちのことでしょう。ソロモンの知恵がどれほどだったかは、彼の書いた「箴言」「伝道者の書」「雅歌」を読めば分かります。ソロモンの知恵は神の知恵でしたから、プラトンや釈迦やアインシュタインが持っていた知恵よりも優っています。
ソロモンは神の知恵を受けたので、『彼の名声は周辺のすべての国々に広がった』のです。他では見られない知性を持っており、しかも大国の王がそのような知性を持っているのですから、その知恵が噂にならないことは不可能でした。その名声は今の時代に至るまで鳴り響いているほどです。これからもソロモンの名声が途絶えることはないでしょう。というのも、ソロモンの名声は『神の知恵』に基づくのだからです。
神はソロモンに知恵の心だけでなく、『海辺の砂浜のように広い心』をも与えられました。これは砂浜でもあるかのように多くの人々や事物を包括できる心のことです。ソロモンが無数の民衆を巧みに統治するためには、このような『広い心』がどうしても必要でした。心が狭かったのであれば、多くの事柄に対応しにくくなるからです。これは子どもが良い例です。子どもの心はまだ狭いので、少しの対象にしか対応することが出来ません。