【10:16~17】
『ソロモン王は、延べ金で大盾二百を作り、その大盾一個に六百シェケルの金を使った。また、延べ金で盾三百を作り、その盾一個に三ミナの金を使った。王はそれらを、レバノンの森の宮殿に置いた。』
ソロモンは多くの金を得たので、金を大いに使うことができました。ここではその金を盾に使ったことが書かれています。ここでは『大盾』と『盾』の2種類が書かれています。『大盾』とは普通の『盾』よりも大きい盾のことでしょう。ソロモンは一つの『大盾』に『六百シェケルの金を使』いました。1シェケルは11.4グラムですから、つまり一つの大盾につき6.84kgの金が使われました。その大盾が『二百』作られましたから、全部で大盾には1トン368kgの金が使われました。これは666タラントの金における6%となります。『盾』は一つにつき『三ミナの金』が使われました。1ミナは570グラムですから、一つの盾につき1.71kgの金が使われました。その盾は『三百』作られましたから、盾には合計で513kgの金が使われました。これは666タラントの金における2.26%となります。ソロモンは、これらの盾を『レバノンの森の宮殿に置』きました。それはソロモン宮殿から2つ左に離れた建物でした。ソロモンはどうして金を盾に使ったのでしょうか。聖書はその理由について何も示していません。これは恐らく余興的なことだったのかもしれません。大量の金がそのままで固まっていれば、あまり面白味はありません。しかし、それが盾に使われるならば粋なことです。もう一つ、これには理由があったとも考えられます。それは「象徴」のためです。ソロモンは恐らく、多くの富が盾のように防御の役割を果たすということを示そうとしたのかもしれません。ソロモンが『金銭はすべての必要に応じる。』と言ったのは、当然ながら防御することにおける『必要』も含まれています。ソロモンは箴言で象徴的な表現を多く使っていますから、このように象徴的な盾を作った可能性はかなり高いと見ていいはずです。いずれにせよ、こんなにも多くの盾に金が使われたのは驚くべきことです。ソロモンには英知がありましたから、このような盾の制作が愚かだったとは決して言えません。作られた大盾の数が「200」だったのも、作られた盾の数が「300」だったのも、それらの合計が「500」だったのも、そこに象徴的な意味はないでしょう。また大盾に使われた金が「600」シェケルだったのも、盾に使われた金が「3」ミナだったのも、数字的な象徴性はないはずです。