聖書の学び

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Ⅰ列王記20:8~9(2024/07/11)

【20:8】
『すると長老たちや民はみな、彼に言った。「聞かないでください。承諾しないでください。」』
 アハブの悲惨と不満を知らされた『長老たちや民』は、アハブに同情しました。このため、彼らはアハブに『聞かないでください。承諾しないでください。』と言います。アハブは降伏し、ベン・ハダデは勝利したわけですから、ベン・ハダデの求めは普通に考えて理不尽だったと言えないかもしれません。ベン・ハダデからすれば「命を取られるよりはましではないのか。」ということになるからです。勝者が敗者を奴隷化するのは自然なことなのです。しかし、『長老たちや民』はアハブを王として尊んでいたはずです。このため、敗者だから悲惨になるのは仕方ないなどと言わず、寧ろベン・ハダデの求めを拒絶するように求めたのです。もし彼らがアハブを尊んでいなければ、このように言っていたかどうか定かではありません。その場合、アハブを気にかけていなかった可能性もあります。この時には『長老たち』だけでなく『民』も、その場に集まっていました。その『民』がどれだけ集まっていたかは分かりません。

 

【20:9】
『そこで、彼はベン・ハダデの使者たちに言った。「王に言ってくれ。『初めに、あなたが、このしもべに言ってよこされたことはすべて、そのようにするが、このたびのことはできません。』」使者たちは帰って行って、このことを報告した。』
 アハブは相談してから後、ベン・ハダデからの求めを拒むことに決めました。長老たちと民の言った通りにすべきだと感じたのです。もしアハブが相談をせず、長老たちと民から拒絶するように言われなければ、アハブは悲惨を耐え忍んでいた可能性もあります。こうしてアハブは拒絶の意思を使者たちに告げることにしました。ベン・ハダデから遣わされた『使者たち』は、アハブが相談して決定するまで、イスラエルの地で待たされていました。使者たちがどれだけ待たされたのかまでは分かりません。ここでアハブは、ベン・ハダデから『初めに』求められたことは『そのようにする』と言いました。その初めのこととは、先に見た3節目で言われていたことでしょう。つまり、アハブが自分と自分に属する存在また物に対するベン・ハダデの主権および支配権を認めることです。しかし、アハブは『このたびのことはできません』と続けて言います。『このたびのこと』とは、先に見た5~6節目で言われていたことでしょう。つまり、アハブは自分に対するベン・ハダデの完全な権威を認めるものの、銀金や妻子たちなどを渡すことはできないと言ったのです。このようなアハブの言葉を聞いた『使者たちは帰って行って、このことを報告し』ました。このようなことを言ってベン・ハダデからの求めを拒絶すれば、ベン・ハダデがどのような反応を示すか、アハブにはだいたい予想できたと思われます。このように拒絶されながらベン・ハダデが不満を持たずにいることはあり得ないからです。