Ⅰ列王記20:10(2024/07/12)
【20:10】
『するとベン・ハダデは、彼のところに人をやって言わせた。「サマリヤのちりが私に従うすべての民の手を満たすほどでもあったら、神々がこの私を幾重にも罰せられるように。」』
アハブから拒絶の意思を聞かされたベン・ハダデは、穏やかでいられませんでした。何故なら、ベン・ハダデは傲慢だったからです。もしベン・ハダデが穏やかでいられたとすれば、傲慢ではなかったことになります。傲慢でなければ、そもそもアハブの銀金や妻子たちを奪い取ろうとしていなかったかもしれません。このようにベン・ハダデが反応することぐらい、アハブたちには予測できたでしょう。こうしてベン・ハダデはまた使者をアハブのもとに遣わしました。この使者が前と同じ人物であったかは分かりません。またその使者が何人いたのかも分かりません。ここでベン・ハダデが『サマリヤのちり』と言っているのは、つまりサマリヤにいたイスラエルの人々を意味します。これはイスラエルの人々が塵のように数多かったからです。またこれは人々が塵のように儚いという意味もあったかもしれません。この『サマリヤのちり』であるイスラエルの人々がベン・ハダデ『に従うすべての民の手を満たすほどでもあったら』と、ここでは言われています。ベン・ハダデ『に従うすべての民』とは、ベン・ハダデの支配する民衆です。つまり、ベン・ハダデは「イスラエル人がアラム人の数を満たすほどでもあったら」と言っているのです。これは要するに、数多くいるイスラエル人を殺戮して僅かにするという意味です。何故なら、イスラエル人が殺戮して少しだけにされるならば、もはやイスラエル人たちはアラム人『の手を満たすほどでも』なくなるのだからです。少し難しい表現に思えるかもしれませんが、これは暗に殺戮すると言っているのです。ベン・ハダデは、やはりこのような態度を示すことになりました。アハブがベン・ハダデの求めを拒絶したのは、ベン・ハダデを怒らせようとするのも同然でした。しかも、ベン・ハダデはこれを偽りの神々にかけて誓っています。『神々がこの私を幾重にも罰せられるように。』とは、偽りの神々の前における誓いの言葉です。ベン・ハダデは絶対にサマリヤのイスラエル人たちを殺すつもりでいました。ベン・ハダデであれば、そのようにしていたでしょう。ベン・ハダデとはそのようにする傲慢さを持っていたからです。