聖書の学び

聖書の学び

Ⅰ列王記6:23(続き)~24(2023/09/04)

【6:23】(続き)
『その高さは十キュビトであった。』
 ケルビムの高さは『十キュビト』すなわち4.4mでした。至聖所の高さが『二十キュビト』(Ⅰ列王記6:20)でしたから、ケルビムの高さはその半分です。このケルビムは見る者を圧倒させたに違いありません。このケルビム像は、実際のケルビムの大きさと一致していたのでしょうか。一致していた可能性もあります。4.4mとはかなりの高さですが、私たち人間の基準をケルビムにまで及ぼすべきではないでしょう。何故なら、私たちは堕落しているのに対し、ケルビムは堕落していないからです。ケルビムが堕落していないのであれば、4.4mの高さがあったとしても不思議なことはありません。しかし、実際のケルビムが像のケルビムより大きかった可能性もあります。逆に像よりも小さかった可能性もあります。いずれにせよ、私たちに実際のケルビムがどのぐらいの大きさだったかは分かりません。聖書は実際のケルビムの大きさを示していないからです。

 

【6:24】
『そのケルブの一方の翼は五キュビト、もう一方の翼も五キュビト。一方の翼の端からもう一方の翼の端まで十キュビトであった。』
 ケルビムは御使いですから、2つの翼を身体の一部として持っていました。ですから、この像にもやはり2つの翼が付けられていました。恐らく翼はケルビムの背中に付いていたでしょう。背中でない場所に付いていたと考えるのは不自然だからです。2つのケルビムの一方の『ケルブ』の翼は、それぞれ『五キュビト』2.2mでした。両側の翼を合わせると『十キュビト』すなわち4.4mとなります。これは両手や両足と似ていると言えます。両手と両足も、それぞれ片方ずつ5本であり、両方を合計すると10本となります。ケルビムの高さもそうですが、ケルビムの翼が合わせて『十キュビト』だったのは、「10」ですから、ケルビムの完全性が示されているのでしょう。確かにケルビムは堕落しておらず罪も犯しませんから、神の御前でいつも完全な状態です。なお、ケルビムの翼が2つだったのに対し、セラフィムという御使いの翼は6つあったという違いに気を付けるべきです。