聖書の学び

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Ⅰ列王記8:25~26(2023/10/19)

【8:25~26】
『それで今、イスラエルの神、主よ。あなたのしもべ、私の父ダビデに約束して、『あなたがわたしの前に歩んだように、もしあなたの子孫がその道を守り、わたしの前に歩みさえするなら、あなたには、イスラエルの王座に着く人が、わたしの前から断たれない。』と仰せられたことを、ダビデのために守ってください。今、イスラエルの神。どうかあなたのしもべ、私の父ダビデに約束されたみことばが堅く立てられますように。』
 神は、宮建設の約束だけでなく、もう一つの約束をもダビデに与えておられました。それは、もしダビデの子孫が正しく歩むならば、ダビデの子孫はずっと王権を持ち続ける、という約束です。神は御自分に忠実な者を喜ばれます。それゆえ、もしダビデの子孫が忠実であれば、その子孫は王座から決して退けられることがないのです。しかし、ダビデの子孫がしっかり歩まなければ、その子孫から王権は取り上げられます。何故なら、神は不敬虔な者を喜ばれないからです。この時、ソロモンは宮建設の約束が成し遂げられたのをしっかり確認しました。それまではまだ宮建設の約束が成し遂げられていませんでした。しかし、もう今やその約束は目に見える形で実現されました。ソロモンは、ダビデの子孫に関する約束も成し遂げていただきたいと、この機会を捉えて神に願い求めます。というのも、神がある約束を成し遂げられたのであれば、別の約束をも成し遂げて下さるだろうからです。通常の場合、神がある約束を成し遂げられたのに別の約束を成し遂げられないというのは、考えにくいのです。この時にソロモンはダビデのように正しく神の御前で歩んでいました。ソロモンはこれからも敬虔な歩みをするつもりだったと思われます。ですから、ソロモンはダビデの子孫に関する約束も成し遂げられることを期待したでしょう。このため、ソロモンはもう一つのほうの約束も成し遂げて下さいと願い求めたわけです。しかしながら、ソロモンとその子孫はダビデのようにしっかり歩むことがありませんでした。ですから、神はダビデの子孫から王権をやがて取り去られることになります。もしソロモンとその子孫が正しく歩んでいたとすれば、ダビデの子孫はずっと王権を保っていたことでしょう。すなわち、神の約束が実現されていたでしょう。ダビデの子孫である諸王たちは自ら神の約束に相応しくない振る舞いをしてしまったのです。ソロモンはまず25節目で約束について願い求め、26節目でも重ねて願い求めています。この繰り返しは約束に対するソロモンの強い思いを示しています。またソロモンはここで神を2度呼び求めています。これにもやはり神とその約束に対するソロモンの強い思いが示されています。