聖書の学び

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Ⅰ列王記11:37~38(2024/01/22)

【11:37】
『わたしがあなたを召したなら、あなたは自分の望むとおりに王となり、イスラエルを治める王とならなければならない。』
 誰も神の召しが無くては王となれません。何故なら、ローマ書13章から分かる通り、人に王権を与えるのは神だからです。ヤロブアムもやはり神から召されなければ王となることはできませんでした。これまでヤロブアムはまだ王として召されていませんでした。しかし、これから王として召されることになります。そうしたらヤロブアムは『自分の望むとおりに王とな』らねばなりません。『自分の望むとおりに』と言われているのは、ヤロブアムが抱く王位への求めです。神は、ヤロブアムの心に王権への欲求を与えられます。ヤロブアムが王になることが神の御心ですから、ヤロブアムは自分の望み通りに王とならねばならないのです。こうしてヤロブアムは『イスラエルを治める王とな』ります。彼が治めるのは北王国イスラエルです。南王国ユダではありません。これまでイスラエルと言えば、12部族を治める国のことを指していました。しかし、ソロモン以降に国が分裂してからは、10部族を持つ北王国イスラエルがこの名前で呼ばれるようになります。南王国は「ユダ」であり、イスラエルとは呼ばれませんでした。

 

【11:38】
『もし、わたしが命じるすべてのことにあなたが聞き従い、わたしの道に歩み、わたしのしもべダビデが行なったように、わたしのおきてと命令とを守って、わたしの見る目にかなうことを行なうなら、わたしはあなたとともにおり、わたしがダビデのために建てたように、長く続く家をあなたのために建て、イスラエルをあなたに与えよう。』
 ここで『聞き従い』また『道に歩み』また『おきてと命令とを守って』また『見る目にかなうことを行なう』と言われているのは、どれも律法を心から守り行なうことです。もしヤロブアムがそうするならば、神はヤロブアム『とともに』いて下さいます。それは神がダビデと共におられたのと同じです。またヤロブアムが忠実に歩むならば、ダビデの家系が長続きするようにされたのと同様、ヤロブアムの家系も長続きするようになります。これはヤロブアムが忠実に歩むことで神から祝福されるからです。そして、神は北王国イスラエルをヤロブアムに与えられます。これはヤロブアムがその王権においてイスラエルを所有するということです。しかし、ユダ王国のほうはソロモンの子孫に与えられますから、ヤロブアムには与えられません。