聖書の学び

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Ⅰ列王記14:5~7(2024/03/04)

【14:5】
『しかし、主はアヒヤに言われた。「今、ヤロブアムの妻が子どものことで、あなたに尋ねるために来ている。その子が病気だからだ。あなたはこれこれのことを彼女に告げなければならない。はいって来るときには、彼女は、ほかの女のようなふりをしている。」』
 アヒヤは目が見えなくなっていたのですから、ヤロブアムとその妻にとっては騙し易かったのですが、騙すことはできませんでした。神がアヒヤにヤロブアムの妻のことで語られたからです。神はヤロブアムの妻についてアヒヤに説明されました。ですから、アヒヤはもうヤロブアムの妻が来るより前から、ヤロブアムの妻が来ることを知っていました。こうしてヤロブアムの思惑は主により打ち砕かれたのです。神はアヒヤがヤロブアムの妻に『これこれのことを』告げるよう命じておられます。『これこれのこと』は続く箇所で書かれている通りのことです。

 

【14:6~7】
『アヒヤは戸口にはいって来る彼女の足音を聞いて言った。「おはいりなさい。ヤロブアムの奥さん。なぜ、ほかの女のようなふりをしているのですか。私はあなたにきびしいことを伝えなければなりません。帰って行ってヤロブアムにこう言いなさい。イスラエルの神、主は、こう仰せられます。』
 人間が死ぬ時にまで残り易い器官は「耳」であるといいます。アヒヤもやはり目は見えませんでしたが、耳のほうはまだ健在でした。ですから、アヒヤは『戸口にはいって来る彼女の足音を聞』くことができました。その足音を聞いたアヒヤは、まだヤロブアムの妻が戸口に入る前から『おはいりなさい。』と語りかけています。そのうえ、アヒヤはヤロブアムの妻が『ほかの女のようなふりをしている』ことも知っていました。まだ戸口に入る前からこのように言われた彼女は、非常に驚いたと思われます。アヒヤは尋ねて来た彼女に『きびしいことを伝えなければなりません。』と言います。ヤロブアムの妻はその『きびしいことを』ヤロブアムに知らせねばなりません。ヤロブアムとその妻にとっては不幸なことが知らされるのです。ここでアヒヤは『イスラエルの神、主』と言っています。これは神こそがイスラエルにおける唯一の神であるということです。つまり、これはヤロブアムの造った偽りの神々がイスラエルの神であることを否定しているのです。