聖書の学び

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Ⅰ列王記14:7~8(2024/03/05)

【14:7~8】
『『わたしは民の中からあなたを高くあげ、わたしの民イスラエルを治める君主とし、ダビデの家から王国を引き裂いてあなたに与えた。』
 神は、ヤロブアムを『民の中から』『高くあげ』られました。それまでヤロブアムは民衆の一人に過ぎませんでした。しかし、神がヤロブアムだけを選んで上げられたので、ヤロブアムだけは『高くあげ』られました。これはダビデが民衆の中から高められたのと同じです。サウルもそのようにして高くされました。神がヤロブアムを選ばれたのは、ただ御心のままにヤロブアムを選ばれたのです。神はヤロブアムが王になってから堕落することを予め知っておられました。それでも神はヤロブアムを王として選ばれたのです。これはヤロブアムが王であることにより、神の御計画が成し遂げられるためなのです。これはユダが裏切ることを知っておられながら、主がユダを使徒の一人として選ばれたのとよく似ています。ヤロブアムはこのように『高くあげ』られましたから、『民イスラエルを治める君主と』されました。つまり、ヤロブアムにはイスラエルに対する支配力と権威が神から与えられました。ヤロブアムが自分自身から王になったのではありません。神がヤロブアムを王として立てられたのです。もしそうでなければ、ヤロブアムは王になれていなかったことでしょう。このヤロブアムが治めるのはイスラエルであり、ユダ部族はヤロブアムの支配下に置かれませんでした。神はユダ部族をヤロブアムに与えられなかったからです。神がイスラエルをヤロブアムに与えられたのは、『ダビデの家から王国を引き裂いて』でした。ヤロブアムに与えられたイスラエルの部族は、もともと『ダビデの家』が支配する部族でした。しかし、既にもう見た通り、ソロモンの罪により、それらの部族は『ダビデの家』から取り上げられることとなったのです。その取り上げられた部族がヤロブアムに渡されたのです。ですから、もしソロモンが堕落に陥っていなければ、『ダビデの家』はずっとイスラエルをもユダと同じく支配しており、ヤロブアムにイスラエルが与えられることはなかったはずです。