聖書の学び

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Ⅰ列王記7:15~22(2023/09/19)

【7:15~22】
『彼は青銅で二本の柱を鋳造した。その一本の柱の高さは十八キュビト。周囲は他の柱といっしょに、ひもで測って十二キュビトであった。彼は青銅で鋳造した二つの柱頭を作り、柱の頂に載せた。一つの柱頭の高さは五キュビト、もう一つの柱頭の高さも五キュビトであった。柱の頂の柱頭に取りつけて、鎖で編んだ、ふさになった格子細工の網を、一方の柱頭に七つ、他の柱頭に七つ作った。こうして彼は柱を作り、柱の頂にある柱頭をおおうために、青銅のざくろが格子網の上を二段に取り巻くようにし、他の柱頭にも同じようにした。この玄関広間にある柱の頂の上の柱頭は、ゆりの花の細工であって、それは四キュビトであった。二本の柱の上にある柱頭の格子網のあたりで丸い突出部の回りには、二百個のざくろが、両方の柱頭に段をなして並んでいた。この柱を本堂の玄関広間の前に立てた。彼は右側に立てた柱にヤキンという名をつけ、左側に立てた柱にボアズという名をつけた。この柱の頂の上には、ゆりの花の細工があり、このようにして、柱の造作を完成した。』
 ソロモンは、青銅細工師ヒラムに『二本の柱』を鋳造させました。その2本の柱は『本堂の玄関広間の前に』右と左に設置されました。すなわち、一つの柱は宮の右に、もう一つの柱は宮の左に立てられました。この2本の柱には『ヤキン』『ボアズ』という名が付けられました。右の柱がヤキンであり、左の柱がボアズです。『ヤキン』とは「彼は設立する」という意味であり、『ボアズ』とは「力をもって」という意味です。『ヤキン』と付けられたのはソロモンがその宮を建てたからです。『ボアズ』と付けられたのは、そこが力強く全力で建てられたことを示しています。この2本の柱に恐らく優劣の差は無かったと思われます。これらの柱はどちらも『青銅』で作られました。すなわち、石や木材により作られたのではありません。これはこのような柱であれば青銅で作るのが自然だったからなのでしょう。この柱はそれぞれ『十八キュビト』すなわち7.92mでした。これはかなりの高さです。この2本の柱の『周囲』にも『他の柱』があり、そちらの柱は『十二キュビト』すなわち5.28mでした。幾つもあった柱のうち、このヤキンとボアズだけ特別に抜き出ていたことが分かります。この柱の頂点には『青銅で鋳造した二つの柱頭』が載せられました。その柱頭の『高さは五キュビト』すなわち2.2mです。また、その柱頭には『ふさになった格子細工の網』が『七つ』取り付けられました。これは装飾のためだったはずです。そして、その柱頭の上には『二段に取り巻く』『青銅のざくろ』が覆われました。雅歌の巻から分かる通り、『ざくろ』が覆われたのは柱の美しさを際立たせるためだったのでしょう。その『ざくろ』は『二百個』もありました。この「200」という数字に象徴的な意味はないはずです。この柱頭は『ゆりの花の細工』でした。細工が『ゆりの花』だったのは、その美しさを示すためです。このような装飾があった柱は、宮の芸術性を高めていたことでしょう。神の宮は外観的に素晴らしくあるべきだったのです。というのも、神とは栄光に満ちた御方だからです。