聖書の学び

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Ⅰ列王記17:7~10(2024/05/06)

【17:7】
『しかし、しばらくすると、その川がかれた。その地方に雨が降らなかったからである。』
 エリヤがケリテ川のほとりに行って住んでから、『しばらくすると、その川がかれ』ました。それは『その地方に雨が降らなかったから』でした。この地方に雨が降らなくなるというのは、前にエリヤが言っていたことです(Ⅰ列王記17:1)。ここで『しばらくすると』言われている期間が、どれぐらいだったかまでは分かりません。こうしてエリヤがケリテ川にいる歩みはなくなりました。烏が運んで来るパンと肉はあっても、水が飲めなければ、エリヤは悲惨な状態になってしまうからです。神が烏に水も運んで来させるようにされたならば、話はまた別だったでしょう。しかし、神は烏が水を運ぶようにはされませんでした。

 

【17:8~10】
『すると、彼に次のような主のことばがあった。「さあ、シドンのツァレファテに行き、そこに住め。見よ。わたしは、そこのひとりのやもめに命じて、あなたを養うようにしている。」彼はツァレファテへ出て行った。』
 もはやエリヤがケリテ川にいるステージは過ぎ、次のステージに行くべきでしたから、神はエリヤに語りかけられました。それは以前と同様、実際的に語られたはずです。神はエリヤがこれから『シドンのツァレファテに行き、そこに住』むようにと命じられます。この『ツァレファテ』は、イスラエルを北に越えた場所であり、そこはフェニキア人の国また地域です。エリヤのいたケリテ川からこの『ツァレファテ』までは、北西にかなりの距離があります。エリヤはそこまで移動することを求められました。エリヤが次に行くこのツァレファテの場所でも、神はエリヤを養われます。前は烏で養われましたが、今度は『ひとりのやもめ』により養われるのです。

 

 富んだ財産家からであればともかく、『ひとりのやもめ』から養われることを受け入れるためには、しっかりした信仰が必要となります。エリヤにはしっかりした信仰がありましたから、この件でも神の命令通りにしました。すなわち、『彼はツァレファテへ出て行った』のです。もしエリヤが不信仰な者であれば、やもめに養われると聞いても信じることはできなかったでしょう。そのため、長い時間をかけてツァレファテにまで行くことも決してできなかったはずです。