聖書の学び

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Ⅰ列王記18:43~44(2024/06/10)

【18:43~44】
『若い者は上って、見て来て、「何もありません。」と言った。すると、エリヤが言った。「七たびくり返しなさい。」七度目に彼は、「あれ。人の手のひらほどの小さな雲が海から上っています。」と言った。』
 エリヤに命じられた通り、若い者はカルメル山の場所で、西に位置する地中海を確認しました。しかし、最初に確認した際はまだ何も見られませんでした。ですから、若い者は『何もありません。』と言ってエリヤに報告します。この時はまだ雨を降らせる雲が近付いていなかったのです。すると、エリヤは若い者に確認を『七たび繰り返し』て行なうよう命じます。これは「7」ですから、実際の回数であるものの、象徴性があります。エリヤが『七たび』の確認を命じたのは、つまり確認の完全性を意味しています。この時には神が強く働きかけておられましたから、確認も象徴的になるのが相応しかったのです。そうして若い者が7回の確認を行なったところ、『七度目』に『人の手のひらほどの小さな雲が海から上ってい』るのを確認できました。神がこの雲に強く働きかけておられましたから、『七度目』に雲を見ることとなったわけです。勿論、あらゆる事柄は神の働きかけにより生じます。しかし、この時における雲は、特に神が強く働きかけておられたのです。この雲を見たのは『七度目』だったという点がポイントです。何故なら、神は若い者が7度目の確認により雲を見ることとなるため、雲に働きかけ全てを調整しておられたからです。それというのも、エリヤのような神の人に関する事柄で、神は極めて強く働きかけるのだからです。ですから、もしエリヤが10度の確認を命じていたとすれば、神は若い者が10度目の確認時に雲を見るよう調整しておられたことでしょう。