聖書の学び

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Ⅰ列王記19:13(2024/06/27)

【19:13】
『すぐに外套で顔をおおい、外に出て、ほら穴の入口に立った。』
 この時のエリヤは『外套』を身に着けていたようです。この『外套』がどういったものだったかは分かりません。かなり新しかったとか、ボロボロだったとか、そういったこともここでは書かれていません。しかし、この外套については詳しいことを知らなくても、特にどうということはありません。エリヤは神の『かすかな細い声』を聞くと、この『外套で顔をおおい』ました。これはエリヤが神を強く感じたからです。何故なら、エリヤは堕落した罪深い被造物でしかないのに対し、神は偉大で聖なる御方だからです。つまり、エリヤは自分が感じた聖なる神に対し非常な恐れを抱いたので、どうしても顔を隠さずにいられませんでした。エリヤは『すぐに』顔を隠しました。これはエリヤが即座に神のことを感じたからです。そして、エリヤは『外に出』ます。これはエリヤが自分のいた場所から離れ、他の場所に移動したという意味です。それからエリヤは『ほら穴の入口に立』ちました。どうしてエリヤは穴の入口に立ったのでしょうか。これはエリヤがすぐにも隠れられるようにしたかったからなのでしょう。何故なら、人は恐れている時ほど色々と心配するからです。エリヤが心配していたのであれば、穴に入って隠れたいと願ったとしても不思議なことはありません。しかし、まだこの時のエリヤはその『ほら穴』に入りませんでした。

 

『すると、声が聞こえてこう言った。「エリヤよ。ここで何をしているのか。」』
 エリヤが穴の入口に立つと、神は先に言われたのと全く同じことを、またエリヤに言われました。意味なくエリヤに前と同じことを言われたのではありません。神はもう1度このように言うことで、エリヤの心の思いをますますよく確かめようとされました。1度だけより2度のほうが確認の度合いが強まるのは自然なことだからです。