聖書の学び

聖書の学び

Ⅰ列王記19:12(2024/06/25)

【19:12】
『火のあとに、かすかな細い声があった。』
 神による3つの現象が起きてから、続いて『かすかな細い声があ』りました。これは『かすかな細い声』ですから、よく注意していなければ聞こえない声だったかもしれません。この『声』が何を語っていたかは全くここで示されていません。この声の内容は分からないものの、それが神の御声だったことは確かです。神は先に起こされた3つの現象で御自分を示されず、この『声』により御自分を示されました。何故なら、声はただ聞こえるだけであり、目には見えないからです。このような声であれば、目に見えない神にとり相応しいのです。聖書から分かることとして、神は雷のような御声で語られる御方です。モーセたちがシナイ山にいた時がそうでした。その時に神は雷のごとき御声で語られましたから、イスラエル人たちは恐怖に満ちたのです。福音書でも、やはり神が雷のような御声で語られたと記されています。このため、その御声を聞いた人たちのうち雷が鳴ったと言う人もいたのです。ところが、神はこの時にそのような声でなく、『かすかな細い声』でエリヤに働きかけられました。どうしてこの時のエリヤに対して、神は雷のような御声で語られなかったのでしょうか。その理由は、この時のエリヤが精神的にかなり疲れ果てていたからなのでしょう。そのような精神状態の時に雷のような御声をエリヤが聞いたとすれば、ますます精神が弱ってしまいかねません。ですから、神は配慮としてエリヤに『かすかな細い声』で語られたのでしょう。多くの人は弱った病人に対して優しく語りかけるものです。神がこの時のエリヤに『細い声』で語られたのは、これとよく似ています。このように神が雷のような声だけでなく『細い声』でも語られるということは、覚えておきたいところです。