聖書の学び

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Ⅰ列王記18:31~32(2024/06/01)

【18:31~32】
『エリヤは、主がかつて、「あなたの名はイスラエルとなる。」と言われたヤコブの子らの部族の数にしたがって十二の石を取った。その石で彼は主の名によって一つの祭壇を築き、』
 イスラエル民族とは、ヤコブに血縁的に連なるヤコブの子孫という意味です。『イスラエル』とは、神がヤコブに新しく与えられたヤコブの別名です。しかし、別名だといっても、それはヤコブのもう一つの正式な名でした。ですから、ヤコブイスラエルであり、イスラエルヤコブなのです。イスラエル民族とは「ヤコブ族」と言えば分かり易いでしょう。この『イスラエル』という名については、ここまで聖書を読めば分かることです。けれども、聖書は確認のためここでそのことを述べています。この『イスラエル』とは<神と戦う>という意味です。

 

 イスラエルの部族は『十二』ありました。エリヤはこの部族数に合わせて、『十二の石を取』り、その石で『祭壇を築き』ました。エリヤがどうして12の石を取ったかと言えば、それは祭壇で生贄を捧げる存在がイスラエルすなわち神の民だからです。この祭壇は神がイスラエルに築くよう定めたのですから、イスラエル民族を示す12の石で築かれるのが相応しかったのです。つまり、意味なく12の石で祭壇が築かれたのではありません。エリヤはこの祭壇を『主の名によって』築きました。つまり、自分の名や誰か偉い権力者の名によってではありません。エリヤは主の御前で、主のために、主において祭壇を築きました。ですから、エリヤがこれを築いたのは聖なることでした。築かれた祭壇は『一つ』だけです。2つとか3つとかそれ以上ではありません。何故なら、主の祭壇は『一つ』だけあれば問題なかったからです。