聖書の学び

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Ⅰ列王記6:18(2023/08/31)

【6:18】
『神殿内部の杉の板には、ひょうたん模様と花模様が浮き彫りにされており、全部、杉の板で、石は見えなかった。』
 宮の内部に張られていた木材は『ひょうたん模様と花模様が浮き彫りにされて』いました。つまり、宮の木材は素材そのままの状態ではありませんでした。この『ひょうたん』と『花』がどのような感じで刻まれていたかは分かりません。しかし、芸術的な巧みさで浮き彫りにされていたのは間違いありません。どうして木材の装飾として『ひょうたん』と『花』が選ばれたのでしょうか。これは、『ひょうたん』であれば特徴的であり、『花』は美しいので、見栄えのためちょうど良かったからだと考えられます。また宮は石で建てられていましたが、その内部の石は『杉の板』で覆われており見えなくされていました。このようにするのが主の御心でした。この石は人体で言えば「骨」かもしれません。骨も筋肉や皮膚で覆われていますから、外からは見られないようにされています。もし皮膚と筋肉を取り去るならば骨も見えるようになります。それと同じで、宮の内部も、木材の後ろには石が隠れていたのです。しかし、どうして宮の木材には『杉』が使われたのでしょうか。杉材が御心に適っていたその理由は何だったのでしょうか。これは杉がレバノン産で強かったからなのでしょう。宮に使われた杉がレバノン産だったのは、先に見たソロモンとヒラムのやり取りから明らかです。杉の強度は個々の木によりまちまちのようですが、レバノンの杉は力強いことでよく知られていました。このような杉の強さは、無限の力を持つ神の宮に使われる素材として相応しかったのでしょう。