聖書の学び

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Ⅰ列王記14:24(2024/03/21)

【14:24】
『この国には神殿男娼もいた。』
 レハブアム時代のユダには『神殿男娼もい』ましたが、これは律法で禁じられている罪の職業です。『イスラエルの男子は神殿男娼になってはならない。』と律法では言われています。このことから、この時代のユダが極度に堕落していたことは明らかです。この『神殿男娼』とは何でしょうか。これは、神と宗教のため信者や参拝者と性行為をしようとする者たちです。口実は色々とあったでしょうが、例えば「神に喜ばれるために私と交わり恍惚状態を経験せねばならない。」などと言うのです。純粋だったり無知だったりする者たちは、このような男娼の騙しに引き込まれてしまうのです。神殿男娼は性行為を宗教儀式として行なっていますから、神殿の場所に臆することもなくいることができました。これはユダヤだけでなく古代であればどこにでも一般的に見られた存在です。古代ギリシャにもこのような者がいました。ここでは『神殿男娼』のことだけが言われています。しかし、ユダには神殿娼婦も恐らくいたことでしょう。男娼だけしかいなかったとは考えにくいからです。このような者たちがユダにいたのは驚くべきことです。神と聖なる宗教を性的な交わりのために利用するのです。これはとんでもないことです。このような者たちがユダにどれぐらいいたかまでは分かりません。ここでこのように言われているほどですから、ユダにはそれなりにこのような者がいたと考えられます。

 

『彼らは、主がイスラエル人の前から追い払われた異邦の民の、すべての忌みきらうべきならわしをまねて行なっていた。』
 カナンにいたカナン人たちは『主がイスラエル人の前から追い払われ』ました。カナン人たちは堕落していたのでカナンの地から除かれ、代わりにイスラエル人がそこへ導き入れられたのです。これについてはもう既に確認した通りです。神は、イスラエル人がこのようなカナン人たちの行ないを真似ないよう命じられました。というのも、カナン人たちは神に嫌われる忌まわしいことばかりしていたからです。彼らはそういった行ないのため、神に罰せられてカナンの地から追放されたのです。それなのにユダの人々は『主がイスラエル人の前から追い払われた異邦の民の、すべての忌みきらうべきならわしをまねて行なってい』ました。イスラエル人はこんなことをするためカナンの地に導き入れられたのではありませんでした。イスラエル人は異邦人のどのような悪しき行ないであれ真似るべきでありませんでした。