聖書の学び

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Ⅰ列王記16:23~26(2024/04/28)

【16:23~24】
『六年間はティルツァで王であった。彼は銀二タラントでシェメルからサマリヤの山を買い、その山に町を建て、彼が建てたこの町の名を、その山の持ち主であったシェメルの名にちなんでサマリヤと名づけた。』
 オムリがイスラエル王であった12年間のうち、『六年間はティルツァで王で』した。何故なら、ティルツァにイスラエル王国の王宮があったからです。王宮のある場所で支配するのが最も自然なことです。今のアメリカで言えば、大統領がホワイトハウスのあるワシントンで治めることです。ある時になると、オムリは『銀二タラントでシェメルからサマリヤの山を買い』ました。そしてオムリはその『山に町を建て』ます。これがイスラエル王国の首都となるあの『サマリヤ』です。『サマリヤ』という名は、『その山の持ち主であったシェメルの名にちなんで』付けられました。有名なサマリヤはオムリにより建てられたのです。このサマリヤは、ティルツァから10~20kmほど西に離れた場所にあります。ティルツァからそう遠く離れてはいません。オムリは後半の6年間を、このサマリヤで支配しました。これは今の時代で言えば、インドネシアの首都がジャカルタからヌサンタラに移転するようなものでしょう。

 

【16:25~26】
『オムリは主の目の前に悪を行ない、彼以前のだれよりも悪いことをした。彼はネバテの子ヤロブアムのすべての道に歩み、イスラエルに罪を犯させ、』
 オムリは罪深く堕落した王であり、『主の目の前に悪を行ない』ました。しかも、彼は『彼以前のだれよりも悪いことをし』ました。つまり、これまでのユダヤ人の王のうち、このオムリが最も邪悪な王だったわけです。ソロモンよりもオムリは堕落性の強い王でした。このオムリもやはり『ネバテの子ヤロブアムのすべての道に歩み』、その堕落性をまざまざと示しました。イスラエルにおける堕落の流れはヤロブアムの頃から全く変わっていませんでした。またオムリもやはり以前の王と同じく『イスラエルに罪を犯させ』ました。オムリが新しいイスラエル王となってからも、国家全体の罪深い状況は何も変わらなかったのです。