聖書の学び

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Ⅰ列王記14:21(2024/03/19)

【14:21】
『ユダではソロモンの子レハブアムが王になっていた。レハブアムは四十一歳で王となり、主がご自分の名を置くためにイスラエルの全部族の中から選ばれた都、エルサレムで十七年間、王であった。彼の母の名はナアマといい、アモン人であった。』
 南王国ユダのほうでは、『ソロモンの子レハブアムが王になってい』ました。このレハブアムは南王国ユダについて言えば、初代の王です。サウルから数えるならば、レハブアムはユダヤにおける第4代目の王となります。このような数え方をする場合、ヤロブアムも第4代目の王であることになります。このレハブアムが北王国イスラエルの支配者だったのではありません。ヤロブアムも南王国ユダの支配者ではありませんでした。レハブアムもヤロブアムも、互いの国を支配することはありませんでした。

 

 この『レハブアムは四十一歳で王となり』ましたが、この「41」という数字に象徴性はありません。「40」か「42」であれば象徴性があったかもしれません。またレハブアムが『王であった』期間は『十七年間』でした。この「17」という数字にもやはり象徴性はありません。「14」であれば象徴的な意味が含まれていたかもしれません。このレハブアムは58歳まで王でしたが、「58」という数字にも象徴的はありません。これが「70」であれば象徴性があったかもしれません。

 

 レハブアムの父はソロモンというユダヤ人でしたが、その母は『アモン人』でした。ソロモンは多くの異邦人を妻として娶り、アモン人も娶っていたからです。既に見た通り、ソロモンがアモン人を娶るのは良くありませんでした。聖書はここでレハブアムの母がアモン人であると語ることで、遠回しにソロモンを非難しているのかもしれません。しかし、レハブアムの母が異邦人であるアモン人だからといっても、レハブアムが正統的なイスラエル人であることに変わりはありません。何故なら、聖書から分かることとして、男系においてヤコブの血が継承されていれば、たとえ異邦人の血が混じったとしても、その子は正統的なイスラエル人だからです。このレハブアムのように異邦人の血をも持っているイスラエル人と、両親がどちらもイスラエル人であるイスラエル人は、どちらも正統的なイスラエル人という点で全く一緒です。それというのも、この二者はどちらも父を辿ればヤコブに行き着くからです。ただ聖書は古代イスラエル人が同族である古代イスラエルとだけ結婚するようにと求めています。

 

 『エルサレム』という都は、神がイスラエルの中で特別的に選ばれた場所でした。神は他の場所を都として選ばれませんでした。神はどうしてこのエルサレムを『イスラエルの全部族の中から選ばれた』のでしょうか。これは太陽が太陽系の中心に位置しているのと似ています。どうして太陽が太陽系の中心に位置しているのか?と問われるならば、その答えは「太陽が中心に置かれることで多くの惑星を動かすためだ。」というものになるでしょう。これと同じで神はどうしてエルサレムを都として選ばれたのか?と問われるならば、その答えは「エルサレムイスラエルの都とすることにより神の御計画が成し遂げられるためだ。」というものになるでしょう。神はこのエルサレムの神殿に『ご自分の名を置』いておられました。神の御名は神と同一です。それは私たちの名前が私たちと同一であるのと一緒です。ですから、神はエルサレム神殿に御自分の御名を置くことで、そこにおられたのです。