聖書の学び

聖書の学び

Ⅰ列王記16:14~16(2024/04/24)

【16:14】
『エラのその他の業績、彼の行なったすべての事、それはイスラエルの王たちの年代記の書にしるされているではないか。』
 『イスラエルの王たちの年代記の書にしるされている』『エラのその他の業績、彼の行なったすべての事』は、『治世は二年』(Ⅰ列王記16章8節)だけでしたから、それほど多くの分量ではなかったと考えられます。もう今やその記録を参照することはできません。この文書がどこかで見つかるということでもない限りは、です。しかし、それについて知らなかったとしても問題が生じることはありません。

 

【16:15】
『ユダの王アサの第二十七年に、ジムリが七日間ティルツァで王となった。』
 バシャの家を根絶やしにしたジムリは、『ユダの王アサの第二十七年に』イスラエル王となりました。彼はイスラエル王国における第5代目の王であり、サウルから数えれば第8代目となります。しかし、ジムリが王だったのは『七日間』だけでした。この短さはジムリが呪われていたからです。もしジムリが呪われていなければ、その治世はもっと長くされていたでしょう。このジムリが王だった「7」日間という数字に、特別な意味はありません。聖書で「7」は多くの良い意味を示す数字ですが、少なくともジムリにおけるこの「7」(日間)は何の意味も持たないはずです。ジムリの王だった「7」日間が神聖だったとか完全だったとかでもいうのでしょうか。とんでもないことです。このように特別な意味を有していない「7」という数字も聖書ではあることが分かります。

 

【16:15~16】
『そのとき、民はペリシテ人のギベトンに対して陣を敷いていた。陣を敷いていたこの民は、「ジムリが謀反を起こして王を打ち殺した。」と言うことを聞いた。すると、全イスラエルがその日、その陣営で将軍オムリをイスラエルの王とした。』
 ジムリが王になった頃のイスラエルは『ペリシテ人のギベトンに対して陣を敷いてい』ましたが、これはそこにいたペリシテ人を打ち倒そうとしていたのでしょう。この時もイスラエルには戦いが続いていました。その時にイスラエル軍はジムリの謀反を聞かされましたが、それが聞かされると、イスラエル軍の陣営で『将軍オムリ』が新しいイスラエル王として立てられました。つまり、イスラエル人はジムリが自分たちの王であることを拒絶しました。もし拒絶していなければジムリがそのまま王であり続け、オムリが新たなイスラエル王となることは無かったでしょう。このように軍において新しい王が立てられる出来事は、古代の国家においてしばしばあったことです。