聖書の学び

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Ⅰ列王記16:11~13(2024/04/23)

【16:11~12】
『彼が王となり、王座に着くとすぐ、彼はバシャの全家を打ち、小わっぱから、親類、友人に至るまで、ひとりも残さなかった。こうして、ジムリはバシャの全家を根絶やしにした。預言者エフーによってバシャに言われた主のことばのとおりであった。』
 ジムリが新しいイスラエル王になると、それまで王家だったバシャ家をことごとく粛清しました。それは『小わっぱから、親類、友人に至るまで』文字通り全ての者であり、例外は全くありませんでした。このようにかつての王家が粛清される理由は、既に述べた通りです。ジムリはこの粛清を『すぐ』に実施しました。それは即座に新しい体制を堅固にするためであり、またなるべく早く危険を取り除くためだったはずです。もし遅くなれば遅くなるほど、負の要素が増大するばかりとなるからです。しかしながら、私たちはこういった粛清を少しでも参考にすべきでありません。そもそも私たちはジムリのごとく権威者に逆らうことをすべきではありません。私たちは寧ろ、そういった反逆を思いとどまったダビデに倣うべきなのです。

 

 このようにジムリがバシャ家を根絶やしにしたのは、『預言者エフーによってバシャに言われた主のことばのとおりで』した。つまり、バシャ家が根絶やしにされるのは、前から定められていたことでした。神はこのようにして御自分の定めを実現されたのです。バシャ家が粛清された際は、全ての死体が動物に喰われることとなりました。つまり、墓にしっかり葬られるバシャ家の者はいませんでした。これもやはり神の言われた通りのことが実現されたのです。

 

【16:13】
『これは、バシャのすべての罪と、その子エラの罪のためであって、彼らが罪を犯し、また、彼らがイスラエルに罪を犯させ、彼らのむなしい神々によって、イスラエルの神、主の怒りを引き起こしたためである。』
 バシャ家の根絶やしにされた理由が、ここで2つ示されています。まず一つ目の理由は、『バシャのすべての罪と、その子エラの罪のため』でした。バシャとその子エラが実に多くの罪を犯したのは間違いありません。こういった不敬虔な王は神に忌み嫌われます。神から忌み嫌われるのであれば根絶やしにされることにもなります。二つ目の理由は、この2人が『イスラエルに罪を犯させ、彼らのむなしい神々によって、イスラエルの神、主の怒りを引き起こしたためで』した。バシャとエラは自分が罪を犯すだけでなく、イスラエルの全体にも罪を犯させました。バシャ以前の頃からもうイスラエル偶像崇拝の罪を犯していましたが、バシャとエラはその罪をイスラエルに継続させたのです。そういったことをして、自分だけでなくイスラエル全体をも堕落させたこの2人の王は、神から罰せられて断ち切られるに値しました。もしこの2人の王が堕落せず、民衆をも堕落させなかったとすれば、神も怒られなかったでしょうから、根絶やしにされることは決して無かったはずです。