聖書の学び

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Ⅰ列王記19:19(2024/07/02)

【19:19】
『エリヤはそこを立って行って、シャファテの子エリシャを見つけた。』
 エリヤは神からの命令を受けると、その命令の通りに行きました。エリヤが命令を受けた場所はホレブ山の場所です。このホレブ山から、エリシャの出身地である『アベル・メホラ』までは、北に極めて遠く離れています。この箇所では書かれていませんが、エリヤは恐らくこの『アベル・メホラ』まで行ったと考えられます。そうだとすれば、エリヤはエリシャのいる場所まで本当に長い距離を移動したことになります。エリヤが移動にどれだけかかったか想像もできないほどです。しかし、その移動の際における詳細は何も聖書で示されていません。ですから、その歩みについては何も分かりません。エリヤは、アハブの前を猛スピードで走ったように、この時もエリシャのいる場所まで猛スピードで走って行ったのでしょうか。これもここでは何一つ書かれていませんから、どうだったか分かりません。そうだったかもしれませんし、そうでなかった可能性もあります。しかし、どのように移動したにせよ、移動の時にイゼベルの危機があったのではないでしょうか。確かにイゼベルにまだエリヤは狙われていたはずですから、イゼベルに捕らえられる危機はあったかもしれません。そのような危機があったとしても、エリヤは神によりイゼベルの手から全く守られました。こうしてエリヤは『シャファテの子エリシャを見つけ』ました。エリヤは神の命令を受けてから、従順に聞き従ったのです。しかも、エリヤはすぐに聞き従ったことでしょう。何故なら、エリヤは『神の人』だったからです。ヨナの場合は、神の命令を守らず、自分勝手な道に進みました。

 

『エリシャは、十二くびきの牛を先に立て、その十二番目のくびきのそばで耕していた。』
 エリヤがエリシャのもとに行った時、エリシャは農耕をしている最中でした。神はエリシャがこのようにしている時、エリヤがやって来るよう定めておられたのです。その時のエリシャは『十二くびきの牛を先に立て、その十二番目のくびきのそばで耕してい』ました。これには明らかに象徴があります。これは「12」ですから、エリシャが選ばれていたことを意味しています。事実、エリシャはエリヤの後継者として神から選ばれていました。神は、エリヤにエリシャがこのように『十二番目のくびきのそばで耕してい』るのを見るよう全て調整しておられました。何故なら、エリヤは「12」の数字が何を意味するか知っていたはずだからです。この場面における「12」を無視することは決してできません。この時にエリシャは意味なく『十二番目のくびきのそばで耕していた』のではありません。

 

『エリヤが彼のところを通り過ぎて自分の外套を彼に掛けたので、』
 エリヤがエリシャ『のところを通り過ぎ』る際、エリヤは『自分の外套を彼に掛け』ました。これはこれからエリシャがエリヤの後継者となるからです。この『外套』そのものに何か特別な意味があったのではありません。この外套がエリヤからエリシャに移されることに大きな意味がありました。この外套の移行は、エリヤの職務がエリシャに移行することを示しているからです。この外套がどのようだったかは知らなくても問題のない事柄です。またエリヤがこの外套をどのような感じでエリシャに掛けたかも、知らないで構わない事柄です。