聖書の学び

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Ⅰ列王記19:20(2024/07/03)

【19:20】
『エリシャは牛をほうっておいて、エリヤのあとを追いかけて行って言った。』
 エリヤから外套を掛けられたエリシャは、『エリヤのあとを追いかけて行』きました。あの大預言者エリヤがやって来て、外套を掛けたのです。聖徒であれば誰がこのような時に追いかけないでいられるでしょうか。牛のことを気にかけている余裕はありませんでした。もし牛に気を取られていれば、エリヤを追いかけることはできなくなるからです。この時にエリシャがどのぐらいの速度でエリヤを追いかけたのかは分かりません。かなり急いで追いかけた可能性も十分にあります。エリヤが通り過ぎて行った様子もどのようだったか分かりません。

 

『「私の父と母とに口づけさせてください。それから、あなたに従って行きますから。」』
 エリシャはエリヤのことを知っていたでしょう。またエリヤが外套を掛けた意味もよく分かったでしょう。このエリシャはこれからエリヤに付いて行くつもりだったはずです。何故なら、神がこのエリシャをエリヤの後継者として定めれておられたからです。しかし、エリヤはまず先に『父と母に口づけさせて』ほしいと願い求めます。この『口づけ』とは要するに別れの挨拶です。エリシャがこのようなことを願ったのは、人間的な感情からでした。健全な精神を持った人間であれば、このようなエリヤの願いを決して理解できないことはないはずです。ですから、これについて詳しい説明をする必要はないでしょう。エリシャはあまり気が進まなかったので、少しでも出発の時間を遅らせようとしてこう願ったのではありませんでした。エリシャはこれから行こうとする気持ちに満ちていた可能性が高いのです。しかし、行くにしても父と母に子どもとしての義務を果たしてから出発したかったのです。