聖書の学び

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Ⅰ列王記17:20(2024/05/11)

【17:20】
『彼は主に祈って言った。「私の神、主よ。私を世話してくれたこのやもめにさえもわざわいを下して、彼女の息子を死なせるのですか。」』
 女をエリヤ『を世話してくれた』ですから、エリヤはこの女に恩があります。それなのに女の息子が死んでしまったのですから、この時のエリヤは不名誉な状態でした。このままであれば、エリヤは女から悪く思われ続けるかもしれません。何故なら、女はエリヤが来たからというので、子が死んでしまったと感じていたからです(Ⅰ列王記17:18)。このため、エリヤは神が女の息子を生き返らせて下さるように求めることとしました。神は全能ですから、その子を生き返らせることができるからです。エリヤがここで神を批判しているように思う人もいるかもしれません。しかし、これは批判などではありません。エリヤは息子が生き返るため、神の栄光と正義に訴えているのです。ここでエリヤは、息子を失った女が『わざわい』を受けていると言っています。しかし、子どもの死は罪に対する刑罰としての災いというより、神の御心が実現されるための災いでした。子の死を通して、女はこれから霊的な益を受けるからです。もしこういった目的が無ければ、神は子どもの命を失わせていなかったかもしれません。