聖書の学び

聖書の学び

Ⅰ列王記14:27~28(2024/03/24)

【14:27~28】
『それで、レハブアム王は、その代わりに青銅の盾を作り、これを王宮の門を守る近衛兵の隊長の手に託した。王が主の宮にはいるたびごとに、近衛兵が、これを運んで行き、また、これを近衛兵の控え室に運び帰った。』
 パロにソロモンの金盾がことごとく奪い取られましたから、『レハブアム王は、その代わりに青銅の盾を作り』ました。どうしてレハブアム王は青銅の盾を代わりとして作ったのでしょうか。聖書はここでその理由について何も示していません。その理由は恐らく、レハブアムに父ソロモンの作った盾を失わせてしまったという罪悪感があったからなのかもしれません。偶像崇拝者が自分の行なっている偶像崇拝については全く罪悪感を抱かなかったとしても、親族や親しい者のことでは罪悪感を抱くものなのです。「どうしよう。父がせっかく作った盾を守り通せなかった。」このような思いをレハブアムが持った可能性は高いでしょう。その罪悪感を少しでも薄めるため、こういった青銅の盾を作ったのかもしれないのです。この『青銅の盾』がどれぐらい作られたのかまでは分かりません。金の盾と同数だったでしょうか、それとも多かったでしょうか、もしくはかなり少なかったのでしょうか。いずれにせよ、レハブアムが作った盾の数は分からなくても問題となりません。この『青銅の盾』を、レハブアム王は『王宮の門を守る近衛兵の隊長の手に託し』ました。レハブアムが神殿に入る時は、この近衛兵が青銅の盾を出し入れしていたのです。しかし、どうしてレハブアムはこのようなことをさせたのでしょうか。これはまたパロがエルサレムに攻めて奪い取ることを心配したと考えられます。実際、またパロがエルサレムを攻めたとすれば、青銅の盾を奪い取っていた可能性は高いのです。しかし、近衛兵にしっかり管理させておけば、幾らかでも盾が奪い取られるリスクを低められたと思われます。こういったことをレハブアムが考慮した可能性は十分にあります。この通り、レハブアムは大きな屈辱を味わうこととなりました。偶像崇拝の罪を犯したからこそ、神に罰せられて、このような悲惨を味わうことになったのです。罪を犯しても結局は神に罰されて悲惨となるのですから、罪に良いことがないのは明らかです。