聖書の学び

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Ⅰ列王記14:30~31(2024/03/26)

【14:30】
『レハブアムとヤロブアムとの間には、いつまでも戦いがあった。』
 レハブアムとヤロブアムは、ずっと対立し続けていました。この2人の間には平和また平安が無かったのです。今の韓国と北朝鮮の間にも対立がありますけども、レハブアムとヤロブアムもそのような感じだったでしょうか。レハブアムは、ダビデから続くイスラエル全体の正当な支配権を主張していた可能性もあります。これに対し、ヤロブアムはヤロブアムに10部族が与えられるという神の御言葉で対抗できたでしょう。もしこのようなことがあった場合、正しい主張をしていたのは神の御言葉を持つヤロブアムのほうでした。いずれにせよ、この2人が対立していたと言っても、互いを嚙み殺す段階にまでは至りませんでした。神がユダとイスラエルを守っておられたのです。というのも、兄弟同士が殺し合うというのは相応しくないからです。しかし、神がこの2人を対立させておられました。何故なら、ソロモンの罪に対する罰として、イスラエルは2つの国に分裂したのだからです。神はイスラエルが2つに分かれたままでいるのを望まれました。もしレハブアムとヤロブアムが和合したとすれば、レハブアムの支配するユダとヤロブアムの支配するイスラエルはまた一つの国に戻りかねません。そうすれば、もはや神の罰は罰でなくなります。ですから、ソロモンの罪において注がれた罰が罰であり続けるため、神はこの2人が対立したままでいるよう定められたのです。

 

【14:31】
『レハブアムは彼の先祖たちとともに眠り、先祖たちとともにダビデの町に葬られた。彼の母の名はナアマといい、アモン人であった。』
 こうしてレハブアムは死にました。『彼の先祖たちとともに眠り』という表現は、もう既に先の箇所で確認した通りです。レハブアムが何歳で、どのようにして死んだか、この箇所では示されていません。死んだレハブアムは『ダビデの町に葬られ』ました。これはヤロブアム家と大きく異なります。先に見た通り、ヤロブアム家で墓に葬られるのは、あの御心に適った子だけでした。レハブアムの場合は、ダビデが祖父でしたから、ダビデのゆえ死後も神から慈しみを受けられたのだと思われます。更にレハブアムが支配していたユダは、イスラエルより長く存在していました。先に陥落したのはイスラエルのほうです。イスラエルのほうには10部族もいるのに、です。このことからユダ族およびダビデがいかに重要な存在であるのかよく分かります。

 

 この箇所では、先に見たⅠ列王記14:21の箇所で書かれていたナアマのことが、再び書かれています。このようにレハブアムの母についてまた書かれるというのは、それが重要だということです。つまり、レハブアムがアモン人を母として持っていたのは、決して無視されるべき事柄ではないのです。やはりレハブアムはアモン人が母であったからこそ、偶像崇拝に容易く陥ってしまったのかもしれません。つまり、母に影響されたわけです。このため、ユダの民衆も王に倣って偶像崇拝を行なったのかもしれません。こうだった可能性はかなり高いでしょう。