聖書の学び

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Ⅰ列王記18:28~29(2024/05/29)

【18:28】
『彼らはますます大きな声で呼ばわり、彼らのならわしに従って、剣や槍で血を流すまで自分たちの身を傷つけた。』
 エリヤがバアルを大いに嘲りましたから、バアルの預言者たちはますます熱心になりました。スポーツを考えても分かる通り、敵対する相手から嘲りを受けた場合、選手やサポーターなどは奮い立つものです。それは、奮い立つことで相手を打ち負かし、嘲りを覆してやろうと思うからです。こうしてバアルの預言者たちは『ますます大きな声で呼ばわり』ました。彼らは、エリヤが言った通り、本当にバアルが『何かに没頭してい』たり『席をはずしてい』たり『旅に出てい』たり『寝ているのかもしれない』と思ったのかもしれません。つまり、『ますます大きな声で呼ばわ』るならば、このようなバアルも自分たちの声に気付いてくれるだろうと。彼らはバアルに幻想を抱いていたわけです。更に彼らは『剣や槍で血を流すまで自分たちの身を傷つけ』ることさえしました。こうすればバアルも応答してくれるだろうと思ったからでしょう。このようにするのは『彼らのならわし』でした。つまり、このようにするのはこの時だけでなく、これまでも行なわれていることでした。この通り、バアル崇拝者たちはバアルに翻弄されていました。サタンがバアルを通してイスラエル人を狂わせていたのです。というのも、偶像とはサタンと悪霊どもがその中に自分たちを現わしている存在だからです。サタンは、そのようにして人間を偶像で狂わせて喜ぶのです。人身御供もこの類に属する行為の一つです。サタンの現われである偶像を拝む者たちは、このようにして自らの罪悪に対する当然の報いを受けるのです。

 

【18:29】
『このようにして、昼も過ぎ、ささげ物をささげる時まで騒ぎ立てたが、何の声もなく、答える者もなく、注意を払う者もなかった。』
 バアルの預言者たちはこのように『捧げ物をささげる時まで騒ぎ立てた』のですが、結局は全く意味がありませんでした。『何の声もなく、答える者もなく、注意を払う者もなかった』のです。彼らがどれだけ頑張ってバアルに働きかけても、効果は塵ほどもありませんでした。ここまでやっても無駄だったのですから、これからも無駄であることは変わらないでしょう。バアル崇拝たちもそのことを少しぐらいは感じていたかもしれません。何故なら、これからバアルが応じてくれるとすれば、そもそもバアルは既に応じてくれていたはずだからです。偶像崇拝者たちはこのように無駄な行為をせねばなりませんから、非常に虚しいのです。