聖書の学び

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Ⅰ列王記19:3~4(2024/06/14)

【19:3~4】
『若い者をそこに残し、自分は荒野へ一日の道のりをはいって行った。』
 エリヤがベエル・シェバまで逃げた際は、『若い者』も連れて行きました。もし『若い者』を一緒に連れて行かなければ、若い者にはイゼベルの危険があったのでしょうか。確かにその危険はあったでしょう。イゼベルのことですから、もし『若い者』が逃げないため捕まえられたとすれば、イゼベルは若い者を人質にしていたかもしれません。人質にしなければエリヤの仲間だというので殺していた可能性が高いでしょう。また、この若い者はエリヤにとって何かと役立ったはずです。彼が役立つことは、既に見た箇所からも明らかです。ですから、エリヤはこの若い者を連れて逃げたのでしょう。ソロモンが伝道者の書で教えている通り、1人より2人のほうが良い益を多く得られるからです。しかし、エリヤは『ベエル・シェバに来たとき』、この『若い者をそこに残し』ました。これはベエル・シェバまで来れば、もうイゼベルの危険は少ないもしくはなくなったと判断したからなのでしょう。イゼベルの危険がまだあったのであれば、エリヤは若い者を置き去りにしなかったはずです。エリヤがまさかそんなことをするはずはありません。こうして『若い者をそこに残し』たエリヤは、『荒野へ一日の道のりをはいって行』きました。『荒野』とはベエル・シェバの南に広がる荒廃した場所です。エリヤはイズレエルからベエル・シェバまで南に移動したのですから、更に南へ移動したことが分かります。エリヤがこのように『荒野』へ移動したのは、続く箇所から分かる通り、自分の死を願い求めるためでした。