聖書の学び

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Ⅰ列王記22:17(2024/09/26)

【22:17】
『彼は答えた。「私は全イスラエルが、山々に散らされているのを見た。まるで、飼い主のいない羊の群れのように。そのとき、主は仰せられた。『彼らには主人がいない。彼らをおのおのその家に無事に帰さなければならない。』」』
 ミカヤに不満がったアハブでしたが、このアハブに対しミカヤが答えます。ミカヤは、これからイスラエル人が『山々に散らされて』しまうと預言します。それは、『飼い主のいない羊の群れのように』です。『飼い主』とはアハブ王のことであり、『羊の群れ』とはイスラエル人のことです。これはアハブが戦場で死ぬことを示しています。アハブという『飼い主』が死ぬので、彼に飼われていた『羊の群れ』であるイスラエル人は飼い主を失って『山々に散らされて』いるようになるのです。戦場でアハブは死ぬのですが、しかしイスラエル人は死に絶えることがありません。『そのとき』と言われているのは、アハブが戦場で死んだ時のことです。この『そのとき』に、神は『彼らには主人がいない』と言われますが、この『主人』というのもアハブのことです。神が言われた通り、飼い主である主人をイスラエル人は失いましたから、各々が家に帰らなければなりません。後の箇所から分かる通り、これは実際にその通りになりました。この預言が語られた時、まだその内容は実現していませんでした。しかし、その内容はこれから実現することとなります。ですから、ここで言われているのはまさしく神の預言だったことが分かります。この預言は、アハブにとって実に恐るべきものでした。何故なら、この預言はアハブに対し「死ぬだろう」と言われているのも同然だったからです。