【21:27】
『アハブは、これらのことばを聞くとすぐ、自分の外套を裂き、身に荒布をまとい、断食をし、荒布を着て伏し、また、打ちしおれて歩いた。』
神から呪いを告げ知らされたアハブは、かなり激しく揺り動かされたでしょう。偶像崇拝をしていたものの、あくまでもアハブは神の民でした。ですから、神からの御言葉を聞いて、その脳内に激しい動揺が生じたはずです。すると、アハブは『すぐ』に悔いた態度を取りました。これはアハブが本当に強く反省したことを意味しています。そうでなければ『すぐ』には反応しなかったかもしれません。ここで書かれている5つの振る舞いは、どれも本当にアハブが悔いたことを示しています。パリサイ人どもであれば、見せかけからこのような振る舞いをしました。それは実に忌まわしいことでした。しかし、アハブの場合は心からの反省によりこうしたのです。それは次の節を見ても分かることです。ここでアハブの悔いた振る舞いが「5」つ示されているのは、象徴的な意味を何も持たないでしょう。単にアハブが強く悔いていたということ。これがこの「5」つの振る舞いからよく分かることです。